『スティーブ・ジョブス』
ウォルター・アイザックソン
前々から気になっていたけど、めっちゃ長いから手に取る勇気がありませんでした。
ついに読んでみようってなって、二週間くらいかけて読みあげました。
スティーブ・ジョブスといえば、iPhoneとかiPod, iPadの生みの親であり、
アップルという世界一のブランドの一つの創業者です。
近年ではかなり経営者としてもイノベーターとしても神格化されているところがあるので、
恥ずかしながらこの本を読むまで私はジョブスの本性というか人間性についてほとんど何も知りませんでした。
だからこの本を読み始めて、
ジョブスの自己中心的なところや周りの人間へのあたりの強さについて知って、
驚きました。
今でもジョブスのことは尊敬していますし、
特に晩年は少し落ち着いたようで、
経営者としても落ち着いてきたと言えることが出来ると思います。
彼の異常なまでのこだわりがあったからこそ、
iPhoneやiPodなどの独創的な商品が生まれたともいえるでしょう。
ただ、この本を読んでからは、ジョブスだけをほめたたえてはならないと感じました。
彼も一人の人間で、周りの人に支えられて初めて成功を収めることが出来たのです。
この事実を私たちも、ジョブスも笑、忘れてはなりません。
まぁまぁジョブスの性格の悪さ(言っちゃった)についてはこの辺にしておいて、
ジョブスの偉大なところについて次は話したいと思います。
ジョブスのすごいところは、いわゆる文系・理系の中間地点に立つことが出来て、
これらの考え方をうまく融合することが出来たことだと思います。
優れた技術を持った技術者はいるし、
抜群のセンスを持った芸術家はいますが、
なかなかこの二つを兼ね備えた人はいません。
これがジョブスの強みであり、アップルの製品を他社の類似品と引き離す大きな違いだと思います。
ただ優れた技術力を持つだけでなく、マーケティングのノウハウ(どう売るか、パッケージング、デザイン、広告宣伝などなど)も製品の性能と同じくらい重要だとジョブスは私たちに教えてくれました。
そして最後に。
本の最後にも書いてありますが、
ジョブスの生き方を見事に表現したCMが1997年に放映されています。
ジョブスのお葬式では、ジョブスによるナレーション付きのバージョンが上映されました。
ジョブスがアップルにかけた思い、世界にすごい商品を送り出したいという思いを見事に表現していると思います。
この本はとても長いですが、
読んでみる価値はあると思います。
必要以上に神格化されてしまっているジョブスを等身大に戻すために、
また経営・マーケティング・事業創生・デザインの教科書として、
ぜひ一度手に取ってみることをおすすめします。
どうしても本を読む時間がないという場合は、
仕方がないので代わりにこのCMを見てください!!
https://www.youtube.com/watch?v=_DQBwJKPCBw&feature=youtu.be